2016年02月29日

マンガの専門学校と講師の存在意義



読者を意識した「ストーリーマンガ」の描き方には、様々な約束事があります。
いわゆる「マンガ文法」です。

その知識を学ぶだけでは、なかなか身に付くものではありません。
頭の中に知識として存在していても、身体が対応してくれないのです。
知識を活かすためには相応の訓練が必要になってきます。

知識を学ぶだけなら、市販の本を購入すればOKです。
しかし、だからといって「ストーリーマンガ」が描けるようになるわけではないのです。

マンガの描き方(知識)を教える講師は、「知識を教える」と共に「そのトレーニングに付添って」、具体的にアドバイスして身に付けさせていくまでが仕事です。
「トレーナーとしての存在」である事が重要な点だと思います。

独学でマンガを学んだ人から見たら、なんとも過保護に感じられるかもしれませんが、
それで「ストーリーマンガ」が描けるようになれば、それこそが専門学校が存在する意義だと思っています。


posted by かとう at 08:52| Comment(0) | マンガ専門学校の講師の仕事

2016年02月22日

マンガの面白さは、「絵とストーリーのバランス」



「デジタルマンガキャンパスマッチ」というコンテストで、つくばの学生が賞をいただいたきました。
ありがたい事です。
面白いマンガを描く子なので、認めてもらえた事が我が事のようにうれしいです。

審査員の山田ゴロ先生が講評文の中で何気なく言われていたひとことに、目からウロコが落ちる思いがしました。

それは

「マンガの面白さは、絵とストーリーのバランス」

という言葉。

マンガは「絵」と「ストーリー」で構成されているのですが、絵が上手くても、ストーリー(伝えられる内容)が面白くても、その「バランス」が取れていないと「マンガとして面白くならない」…という、当たり前のことに改めて気づかされたのです。

多少画力が劣っていても、伝えたい内容とバランスが取れていると、劣っている「画力」がイッキに「魅力」になります。
だからマンガは面白い。

「デジタルマンガキャンパス・マッチ2015」で検索してみてください。
今なら受賞作品の講評とともに、全作品見る事ができます。


posted by かとう at 06:14| Comment(0) | マンガについて考える

2016年02月15日

挿絵小説(ビジュアル・ノベル)



学生や受講生の描いた「ストーリーマンガ」を見ていて、ず〜っと気になる事がありました。

●フキダシにシッポがついていないので、肉声なのか想いなのか、誰のセリフなのか分からない描き方をする

●コマの中央に、セリフ(フキダシ)がド〜ンと配置されている

●フキダシが、コマの中に描かれていない人物のセリフになっている

●フキダシが、コマとコマにまたがる配置になっている

●どのコマにもセリフが入っている

●コマの中のセリフと絵が連動していない

●行動や状況を絵で描かず文字で説明する

という表現が頻繁に出てくる事。

何故わざわざ分かりづらい表現をするのだろう…と不思議に思っていました。
「画力が足りず、絵の描き分けが出来ない」という、単純な理由だけではないような気がしていたのです。
(実際の話、画力があってもこういう描き方をする人がいる)。

最近、ツイッターでこんなつぶやきを目にしました。
(プロ作家なのか同人作家さんなのか分からないのですが)

「文脈を最も重要視して」マンガを描いている

これを見た時、「ああっ!そういうことなのか!!」と目からウロコが落ちました。

セリフ(ナレーション・独白も含めて)が重要だから、ああいう描き方になるという事に気づいたのです。

コマの中に描かれている絵は挿絵という感覚なのかもしれない。
「挿絵 に囲まれた小説」を描いているのだとしたら、あの描き方にとても納得出来ます。

私はマンガとして読んでいたので、違和感があったのだなぁ…と思いました。

時代の流れかもしれないのですが、これらの表現が受け入れられている空気をなんとなく感じている今日この頃です。


posted by かとう at 06:33| Comment(2) | マンガについて考える

2016年02月08日

分かりにくい「ストーリーマンガ」のポイント


何が描かれているのかよく分からない「ストーリーマンガ」を分類してみると、次のどれかに当てはまるように思います。
大きく分けて3つ。
<ビジュアル>と<コマ展開>と<ストーリー構成>。

<ビジュアル>
コマの中に描かれている絵が、具体的に何を描いているのか分からない。

例えば
●走っているのか歩いているのか分からないといったキャラクターの仕草。

●怒っているのか泣いているのか分からないといったキャラクターの表情。

●何が描かれているのかよく分からない背景描写など。

基本的には「画力がないため、絵として伝えられない」場合が多いようです。

<コマ展開>
「コマの中に何が描かれているのか」は分かるが、次のコマとどういう関連で繋がるのかが分からない。

例えば
●背景が描かれていないのでキャラクターがどこにいるのかが分からないとか、複数の登場人物の位置関係が分からない…といった「状況説明」の不足。

●誰のセリフなのか分からない会話…などの、マンガ表現の基本的な部分。


<ストーリー構成>

例えば
●主人公が誰だか分からない。

●登場する人物たちの「キャラクター」が伝わらない。

●キャラクターがどういう理由で、何をしようとしているのか分からない。

●なにを見せようとしているストーリーなのかが把握できない。

いわゆる「5W1H」が曖昧な構成になっている場合がほとんどです。


posted by かとう at 06:10| Comment(0) | マンガ家を目指す皆さんへ

2016年02月01日

「かとう式マンガ表現基礎課題」にトライしてみませんか?



専門学校の授業で、「マンガ表現の基礎」として3年程前から授業に取り入れている課題です。
ツイッターで公開したところ、多くの方が参加してくださいました。

実際の授業では、提出された課題に対して「伝わりづらい点」「誤解される表現」のチェック・アドバイスをします。
公開なので、自分1人の課題だけではなく全員の課題のチェックを確認できるので、いろいろなパターンを知る事ができます。

マンガの表現には、「こう描かなくてはならない」という正解はありません。
「どれだけ効果的に伝わるか」が重要です。

ツイッターに参加された方々のサンプルは、とても面白く参考になりました。
課題のポイントを的確に理解し、適切でオリジナリティのある表現がされている作品には、意表を突かれ感心しました。

皆さんもトライしてみませんか?


レベル1

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レベル2
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レベル3
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ちなみに参加された皆さんのサンプルは、ツイッターの以下のハッシュタグでご覧いただけます。

#かとう式マンガ表現基礎課題


posted by かとう at 06:17| Comment(0) | マンガ専門学校の講師の仕事