2016年06月27日

画力は最大の武器



お世話になっている専門学校で行われた、先日の体験入学の時の話。

参加者された高校3年生の少女マンガ家志望の女の子。
作品を持参されたので拝見しました。
出版社に投稿して、戻ってきた原稿だとのこと。
その作品は投稿作品14作目とか。

見てビックリしました。
画力はもうプロ並み。
聞くと、小学5年の頃から「投稿」を始めたとの事。
現在高校3年生ですから、約7年間に渡ってマンガを描き続け、投稿し続けてきたことになります。

小学校の頃に、いたずら描き程度の絵を描き始める人はたくさんいると思いますが、「投稿」まで出来る人は滅多にいません。

好き勝手に絵を描くのとはちがって、「コマの中に必要とされる絵」を否応なしに描き分けなくてはならないのですから、絵がレベルアップするのは当然といえば当然です。

ただし、ストーリーマンガとしては展開が分かりづらく、何を見せたいのか伝わりにくい構成になっていて読みにくかったのが実に惜しい。
いわゆる「マンガ表現」と「ストーリー構成・演出」ができていなのです。

KFSの私のマンガ講座に参加された「2人」を思い出しました。
共に画力はプロ並ですが、マンガとしての構成・表現が劣るため、ストーリーマンガとして成立していない作品を描いていたのです。

半年間の講座を通してプロット・ネーム制作を実践し、マンガ表現の約束事やストーリー構成のコツを身につけていただきました。
しばらくして、2人共デビューされました。

プロ並みの画力を持っているのに,デビューにこぎつけないのはもったいない話です。
体験入学に参加されたその子が入学してくれたら、在学デビューも可能かも…と思いました。

「画力が優れている」というのは、デビューする一歩手前に居る事と同じです。
何と言っても「画力は武器」なのだと思います。

posted by かとう at 06:52| Comment(0) | マンガ専門学校の講師の仕事

2016年06月19日

マンガに影響される



マンガが全てだった20代の頃の私は、ほとんどのマンガ雑誌に目を通し、ほとんどのマンガ家の先生がどんなマンガ(エロ漫画は範囲外)を描いているか把握していました。

だから、好きなマンガ家の先生の作品や異色で興味を引きつけられるマンガ家の先生の作品にはすぐに影響されていたのでした。
毎日のようにマンガに接していると、誰かの影響を受けて、出来上がる自分の作品はどこかしら誰かの「亜流」になっていたように思います。

元々自分は影響されやすい体質なので、仕方がないといえば仕方がないのです。
自分のオリジナルを描くには「マンガを 見ない事が必要だ」と理解出来たのですが、マンガが大好きだから、そんなことは無理な話だったわけです。

マンガを読まなくなったのは、結婚し子供が出来て、「マンガを描く事」をリタイヤした頃からです。
とにかくスパッと読まなくなったのです。

40歳の時(マンガを読まなくなって10年近く)に、マンガと永遠の決別をするつもりで記念に描いた作品が、コロコロで藤子賞佳作に選ばれました。
市販のマンガに影響されない、オリジナリティーを持った作品だったからかもしれません。

またマンガを描き出す事になってしまうのですが、以前と違って「マンガを読む」意欲はほとんど消えていました。

運よく連載を持たせてもらい、10年以上コロコロマンガ家として活動する事が出来たのですが、マンガを読む習慣は消えていました。
描く側になったという事情も影響しているかもしれません。

他の先生の作品に憧れ、影響されて、「こういうマンガが描きたい」という欲求が完全に消えました。
市販のヒット作に影響されない環境になったことで、「自分だけが描ける作品」に向き合うことが出来たのは、私にとっては幸いだったと思います。

ただ困ったのは、「人気が出ないと打ち切られる」ので、「コロコロで人気のある作品」を意識せざるを得ないという、別の影響が出て来ました。

影響されるというのは、私にとっては鬼門です。

posted by かとう at 17:10| Comment(0) | myマンガ道

2016年06月07日

「読み切り」のストーリーマンガの主人公


特殊な能力を持った主人公というのは、ストーリーマンガの定番です。
特に少年マンガにおいては、ほとんどの作品が該当するのではないでしょうか。

プロ未満方達の描く「読み切り」(少年マンガ)作品を見ると、当然の事ながらその手のストーリーマンガが 目立ちます。

そんな作品群を見ていて気になるのが、主人公が「水戸黄門」になってしまっている展開が案外多いこと。。
どういうことかと言うと、「助けてもらう人」中心でストーリーが展開し、主人公は最後に活躍するだけという構成。

連載作品で「第〇〇話」であるなら、すでに主人公のキャラクターは立っているわけですから、主人公に助けてもらうキャラクター中心のストーリーでも成立します。

しかし「読み切り」となると、主人公の物語を描かない事には「キャラクターとしての主人公の魅力」が伝わりません。
大原則として、「主人公を中心としたストーリー構成」が必要です。

描いている本人は気づいていないのかもしてませんが、これはちゃんと気づいておかなければならない事だと思います。



posted by かとう at 04:29| Comment(0) | マンガ家を目指す皆さんへ