2017年02月13日

代表的な感想


以下は、ストーリーマンガを見てほしいと頼まれて、その人に伝えた講評の一部です。

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◯◯さんへ。
ネーム拝見しました。
描きたいことは伝わってきますが、シリアスなストーリーマンガとしては圧倒的に画力が足りないため、マンガとしては成立しないように思います。
ストーリー構成に関して言えば、登場するキャラクターの紹介マンガにしかなっていないため、面白味が伝わってこないように思います。
世界観が分からないのはつらいです。
どういう時代の、どういう世界の話なのかが分からないまま展開していくのは、読者に対してかなり不親切。
登場するキャラクターも、どういう人物なのかが分からないままでのストーリー展開なので、読者が共感する事が出来ません。
「どういう人物」が「どういう世界で何をする」マンガなのかをしっかり伝える演出をしてみよう。

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この他にも具体的な内容のチェック・アドバイスがありますが、その部分は省略。

これ、◯◯の名前を入れ替えるだけで、かなり多くのマンガ描き初心者に当てはまってしまう講評文なのです。


posted by かとう at 18:29| Comment(0) | マンガ専門学校の講師の仕事

2017年02月07日

化ける!


つくばの専門学校も卒業制作を終え、あとは卒業式を待つばかりという時期になりました。
2年間に渡って授業でマンガを描き、マンガを描いたこともなかった子が、個人差こそあれマンガが描けるようになります。
それでもプロ並みの作品を描き上げるレベルまでは、そう簡単には到達しないものです。

その子は、学校に入ってから本格的にマンガを描き始めたという子でした。
最初の課題はかなりぎこちないものでしたし、1年生の時に提出された課題は下手ではないけれど、取り立て褒められるようなものでもありませんでした。
2年生前期の課題は、絵はしっかりはしてきたけれど、コマ展開がやや分かりにくく、詰め込み過ぎて今ひとつな作品でした。
センスはとてもいいし、勘所もしっかりしている子です。
1年半で、これだけ描けるようになっただけでも大したものだと思っていました。

先日、卒業制作の課題が提出されたので作品を見たところ、マジで驚きました。
もちろんネームのチェックはしていますし、こうしたらいいよというアドバイスはしたものの、出来上がった作品は興奮する程の完成度の高いものでした。
「ペン入れ・仕上げで作品を面白く見せる能力」が、予想をはるかに超える出来栄えになっていたのです。
信じられない!スゲエ!アンビリーバボー!です。
講師生活をしてきて初めて、「続きを読みたい!」と思った瞬間でした。
「化ける」って、こういう事を言うのでしょうね。
持ち込みに行けば、間違いなく担当が付くレベルです。

私は根が正直なので、ホントに出来のいい作品に出会うと「興奮を隠しきれず」褒めてしまいます。
それは相手にもきっと伝わっていると思うので、自信をもってくれたらいいなと思っています。
今まで100点という点数を学生の課題に与えた事はないのですが、きっと100点をつけると思います。

こういうことがあるから、講師という仕事は感動的で楽しいのです。



posted by かとう at 06:13| Comment(0) | マンガ専門学校の講師の仕事